Windows10 に Fall Creators Update 適用後、トラブルが頻発する件について
昨年10月にリリースされた Windows10 4度目の大型アップデートとなる「Fall Creators Update」。自分の PC 環境では12月頭頃に Windows Update による提供が開始され導入となったが、その後かなりチマチマとしたエラーやトラブルに悩まされることになってしまった。
1999年に Win98 を使い始めて以来数多くのサービスパック提供やアップデート適用を経験してきたが、実のところこうした OS のアップデートによる被害を被ったのは初めての経験。
聞くところこうした大型アップデートなどは更新後にトラブルが多発するのが常なので、人柱を避けるためにも更新・適用はしばらく様子を見てから……というのが世の常らしいが、今回は見事にその人柱に選定されてしまったわけだ……
最初に述べた通り、エラーやトラブルと言っても、被っているのは PC が起動不能やシステムが完全におかしくなるなどの致命的なものではなく、あくまでも小さく細々としたものが主。
それらは時として気にはならないし無視もできる程度のものだが、やはり積もりに積もってしかもそれが解決方法も無く長期間続くとなれば、さすがに支障を来すレベルのストレスになってくる。
要約すると、誰か早く何とかして下さい……っ!
被害その一:エクスプローラーが不安定
Fall Creators Update がもたらした最大にして一番の問題は、とにかくエクスプローラーの動作が微妙に不安定なこと。具体例を挙げると、
- スタートメニューやアクションセンター、その他タスクバーのいくつかの機能が反応しない
- ファイルやフォルダのコピー、削除などの結果が自動更新・反映されない
この2点が主なストレスの要因となり、最近精神を地味に削ってきている。
スタートメニューやアクションセンター、その他タスクバーのいくつかの機能が反応しない
タスクバーにあるスタートメニューボタンやアクションセンターボタンをクリックしても反応せず、画面が展開しない。これは左クリックだけでなく右クリックも反応しないし、スタート画面に至ってはキーボードの Win ボタンを押しても全く反応しない。
アプリ等の選択は別途導入しているランチャーの「Orchis」で行っているので、普通に PC を使用中はそうそう支障ないが、スタート画面を開けないと PC 終了に必要なシャットダウン画面を開けないということなので、PC 終了時にかなり煩わしい思いをすることになる。
今のところ PC 終了は「Ctrl + Alt + Del」でサインイン画面を呼び出して、その画面の右下にある電源ボタンからシャットダウンしている。
しかしながらこの方法は地味に面倒でストレスが蓄積していく……このスタートメニューが開かない現象は Fall Creators Update にもあった既知の問題らしいが、自分の環境では Fall Creators Update 後に初めて遭遇したトラブルのため、Fall Creators Update がトリガーになっている可能性が濃厚である。
またスタートメニュー同様に、アクションセンターの方も反応しなくなっている。アクションセンターはスタートメニュー以上に使う頻度が少ないので影響も小さいが、それでもたまに Windows Update やセキュリティの確認等へのショートカット代わりに使うので、ないならないで不便を感じてしまう。
ファイルやフォルダのコピー、削除などの結果が自動更新・反映されない
普通はファイルやフォルダをコピーしたり削除したりすると、すぐその結果が反映される。コピーならコピーしたファイルなりフォルダが現れて、削除されたファイル等は消えるといった風に。
しかし何故か現在の状態では、そうしたファイルやフォルダの操作の結果は、新たに「F5」を押すなどして手動で更新しないと反映されなくなってしまっている。
もちろんコピーや削除自体できないわけではないし、また 100% の再現性があるわけではない。機能しないことの方が多い現状だが、たまに正常に機能する場合もあったりする。
ただ調べていくと、スタートメニューやアクションセンターの件も同様に機能する場合としない場合があり、それはこのファイルやフォルダ操作の結果の件と同期している。
つまりスタートメニュー等が反応しない時はファイルやフォルダ操作の自動反映も機能せず、スタートメニュー等が正常に反応する時はファイルやフォルダ操作の自動反映も機能しているわけだ。
よってこのファイルやフォルダ操作の自動反映についても、やはり Fall Creators Update が影響していると考えられる。
被害その二:終了時に常に「このアプリがシャットダウンを妨げています」と表示される
PC をシャットダウンする際に閉じられていないアプリ等がある場合、「このアプリがシャットダウンを妨げています」というメッセージと共にアプリ名が表示される。
この機能自体は至って普通であり正常な動作だが、問題は全てのアプリ類を完全に閉じてからシャットダウンしても上記のメッセージが常に表示されるようになってしまい、しかも肝心のアプリ名は何も表示されないため、どのアプリがシャットダウンを妨害しているのか分からず対策しようがない状態に。
シャットダウン自体は「強制的にシャットダウン」を選択すれば可能なので致命的とまでは言わないが、既に挙げた「スタートメニューが反応しない」トラブルとのコンボでごく普通に出来て然るべきの PC シャットダウンを妨げてくるので、もはやストレスマッハ状態。
これも調べてみると結構よく見られる問題のようで、やはり原因は Fall Creators Update 。一般ユーザーに何か恨みでもあるんかい Microsoft ……
根本的な解決策が見えない現状とどう付き合うか
これらの問題に対してはあくまで「解決するかも知れない」解決方法がそれぞれ明示されているものの、どれもが 100% の確実性は持たない、あくまでも環境依存の対処療法的なものが多い。スタートメニュー表示問題の解決策の例としては、
- グラボのドライバを最新に更新、あるいは安定していた時の旧 Ver に戻す
- レジストリやデータベース破損が疑われるため、新ローカルアカウントを作成して移行する
- シェルコマンド等での復元を試みる
などがあるが、試行の結果解決した場合もあるが駄目だった場合も多く、どうにも安定しない。こうしたシステムの問題の根本的な解決には フォーマット → クリーンインストールと相場は決まっているが、よくよく調べてみると恐ろしいことにクリーンインストールを以てしてもバージョンが Fall Creators Update の場合はこうした問題が発生している事例があるとのこと。
クリーンインストールで駄目なら、もはや一般ユーザーには本当に打つ手がない。
唯一の望みは Microsoft 側がこの問題を把握して修正プログラムを配布することだが、それがいつになるのかは分からない。これまでの例で見ると次回のアップデートは大体3月頃になるはずだが、そこまで待てというのはちょっとユーザー舐め過ぎではなかろうか……
ただ、これらの問題には非常に悩ましい点があったりする。それは、
我慢すれば使えないわけではない
ことだ。要は多少の不便にさえ目を瞑れば、PC としてはしっかり機能して使用可能ということ。
もしこれらが本当に致命的な影響をもたらすものなら、諦めもつく。非常に手間の掛かるクリーンインストールもダメ元でも試めそうという気にもなる。場合によっては訴えようという気にすらなる。
……が、多少の我慢さえすれば現状普通に PC を使い続ける上で機能的な問題はほぼないというのは、そうした気合いや覚悟を絶妙な力加減で削いでいってしまう。それが本当の難点だったりするのが何とも……
取りあえずこれからもチマチマと対処療法的なことを繰り返してはいくつもりではあるが、本当の意味で解決を望めるのはやはり時期アップデート時になるかと。まだまだ先は長い……
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